長期記憶を形成するシステム
もう一つの要素「薄い繰り返し」とは、いわゆる「一夜漬け」をしないということです。一回で頭に叩き込もうとして強く強く覚える努力を、しないのです。何度も何度も口に出して、語順どおりにイメージを思い浮かべて、自然に身体へ覚えさせるのです。
「薄く繰り返す」ことの長期記憶への効能については、受験生の頃にこのような長期記憶のシステムを利用した勉強の経験がない方は信じられないかもしれませんが(もっとも、掛け算九九では皆さんやっているわけですが。)、大変大きいものです。かく言う管理人も、一夜漬け的な勉強を繰り返してきたほうなので、社会に出てからこの方法で英語をやってみてびっくりした人間の一人です。
長期記憶システムの証拠
ここでも証拠を提示します。もちろん、音楽もその証拠の一つですね。古い曲でも、腐るほど聴いた好きな曲は細部まで覚えていますね。
家から会社へ向かう複雑な長い道のりやその途中にあるものの情報量はかなりのものですが、しっかり覚え、おぼろげながらも三次元映像で再現できますよね? そしてそれを覚えるのに、一夜漬けで暗記する人はいないでしょう。
やってみると、現実にはどんな感じがするのか
例えば3000語の単語テキストを「薄く」覚えると、3回目ぐらいまではほとんど完全に忘れてしまっています。ここが一つのポイントです。「なんだ、全然覚えられないじゃないか」と、効果が無いと勘違いしてはいけません。「才能無いのか…」などと、自信を失くすのも間違いです。この段階は潜在意識に少しずつ情報が蓄積される段階だからです。
その証拠に、4回目ぐらいから様子が変わってきます。6回目にはほとんどスムーズに再現できるようになっており、テキストをめくるページが速くなります。8回目には完全に覚えているでしょう。
8回目程度で覚えてしまっていても、余分に何度か繰り返して強く刷り込むことが大切です。
逆に少ない回数でがっちり覚えようとすると、思い出すのに苦労するばかりでなく、その記憶は長くは持ちません。受験用として一時的に覚えるのではなく、言語として永続的に使いたい英語習得においては、そのような短期記憶は不適切なのです。
だからスポーツ
こうした「身体に刷り込む」「繰り返し」という方法を見ていただいてもわかるとおり、繰り返しになりますが英語は受験勉強的な一夜漬けを行う分野ではなく、スポーツや習い事のようにコツコツと身体に刷り込んでいく分野なのだという「認識の転換」を図ってください。
イチローのCMを思い出してみましょう。「確かな一歩の積み重ねでしか、遠くへはいけない」のです。
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